2016年9月24日土曜日

Betty Davis - Columbia Years 1968-1969



ベティ・デイヴィス(旧姓・ベティ・メイブリー)はマイルスの2人目の妻であり、シンガー。彼女はマイルスとの離婚後にデビューして、ソウル・ファンクシンガーとして活動するわけだが、マイルスのプロデュースで製作した音源が存在すると長らく噂になっていた。その噂が本当だった、という音源がとうとう発表された。それもCDだけでなくアナログLPまでも(まぁ流行りだからね)。

「彼女は最初の”マドンナ”だった」とはサンタナの弁。もちろん、彼が言いたいのはあのマドンナを先駆けたセックスシンボルたる女性アーティストがベティ・デイヴィスだった、ということだ。ベティ・デイヴィスは単にマイルスの妻であっただけでなく、彼の音楽性やファッションにも強い影響を与えた。「マイルスは女が変わると音楽性が変わる」(By.菊地成孔)との言葉通り、マイルスがサイケデリックロックに接近したのはベティの影響である。ファッションの手ほどきも、ジミ・ヘンドリックスの音楽をマイルスに教えたのもベティだった(そしてベティはジミと不倫していた)。

そんなにすごい人なの?と思う方、次のジャケットを見てもらいたい。何だか凄くないですか?どうなっちゃってるの?その格好は何なの?



その彼女がマイルスとテオ・マセロのプロデュースによって音源を製作、しかもBitches Brew録音直前の製作、ショーター、ハンコック、ラリー・ヤング、ジョン・マクラフリンも参加の上、リズムセクションはジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのミッチ・ミッチェル(d)、ハーヴィー・ブルックス(b)、バンド・オブ・ジプシーズのビル・コックス(b)、トラック7-9の3曲にはヒュー・マサケラとジャズクルセイダーズのメンバーが参加ときたら期待しないわけにはいかない。
  1.  Hangin' Out
  2.  Politician Man
  3.  Down Home Girl
  4.  Born On The Bayou
  5.  I'm Ready, Willing & Able -Take 1
  6.  I'm Ready, Willing & Able -Take 9
  7.  It's My Life -Alternate Take
  8.  Live, Love, Learn
  9.  My Soul Is Tired
5、8曲目は既発の音源だが、それ以外は未発表。4はクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバー。クリームのカバーもあるらしいのだが、私がクリームに興味ないのでどの曲か分からない(笑・ベティはクラプトンのプロデュースの申し出を断っている)。

のちのアルバムでは素人臭も目立ったベティのボーカルだが、ここではかなり立派な歌いぶりを披露している。何よりファンキーでありながらロックフィーリングも感じるモータウン風のリズムが素晴らしい(マクラフリンが意外にファンキー!こんなこともできたのか)。曲数が足らないとはいえ、なぜこれがお蔵入りになったのか不思議な話である。

しかしそれにしても、コロンビアのスタジオで録音した音源のマスターをなぜベティ・デイヴィスが持っていたのか、今までなぜ発表されなかったのか、謎である。なお、ベティの半生を描いたドキュメンタリーが準備中とのことで、2017年公開予定でクラウドファンディングを行っているそう。


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