2016年9月2日金曜日

Miles Davis Quintet: Freedom Jazz Dance: The Bootleg Series, Vol. 5



しばらく当ブログを書いていなかったが、気になる新譜が出たため、更新を再開する気になった。マイルスのBootleg SeriesのVol.5である。これまでこのシリーズはライブ録音ばかりをリリースしてきたが、今回はスタジオのアウトテイク集である。

個人的には、70年代のライブをもっと出して欲しいという気持ちがあるが、今回のアウトテイクはかなり興味深い。というのも、60年代黄金クインテットのものだからである。この時期の録音に関しては、数々の「伝説」に彩られてきた。曰く、スタジオに入ってリハだと思ってたら録音だったということがあったらしい、とか。しかし実際にこうしてリハーサルテイクが出てきた以上は、それなりの下準備があったようだ。以下が、トラックリストである。

Disc: 1
  1. Freedom Jazz Dance (Session Reel)
  2. Freedom Jazz Dance (Master Take)
  3. Circle (Session Reel)
  4. Circle (Take 5)
  5. Circle (Take 6)
  6. Dolores (Session Reel)
  7. Dolores (Master Take)

Disc: 2
  1. Orbits (Session Reel)
  2. Orbits (Master Take)
  3. Footprints (Session Reel)
  4. Footprints (Master Take)
  5. Gingerbread Boy (Session Reel)
  6. Gingerbread Boy (Master Take)
  7. Nefertiti (Session Reel)
  8. Nefertiti (Master Take)

Disc: 3
  1. Fall (Session Reel)
  2. Fall (Master Take)
  3. Water Babies (Session Reel)
  4. Water Babies (Master Take)
  5. Masqualero (Alt. Take 3)
  6. Country Son (Trio Rehearsal)
  7. Blues in F (My Ding)
  8. Play Us Your Eight (Miles Speaks)

こうしてみてみると、セッショントラックとマスターテイクを順番に並べる構成になっている。故・中山康樹が常々言ってたように、ジャズのCDでマスターテイクの後にアウトテイクを並べる構成はアルバム構成が乱れるからやめてほしいという意見があるが、その点では本作もややアルバムとして聴くには冗長な感じはする。故にマニア向けの一品ということだろう。

なお、"Country Son"はマイルスとショーターを除くリズムセクションのみのリハーサル、"Blues in F"はマイルスの自宅でピアノを弾きながらショーターに新曲のアイディアを説明しているところらしい(どうしてそんな録音が残っているのか?)。

9月2日時点でアマゾンはまだ輸入盤の注文受付をしていない様子である(日本版は受付中で10月26日発売予定となっている)。アメリカでは10月21日の発売のようだ。


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