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2019年6月18日火曜日

クリムゾンのニューアルバム?「The Reconstrukction of Light」

クリムゾンが現行ラインナップでスタジオアルバムを作る予定はないと発言していることは有名だが、クリムゾンの最新スタジオアルバムと言えるかもしれない作品が登場した。それが6月発売されたばかりの「The Reconstrucktion of Light」だ。これは「The Construkction of Light」のドラムを新録しなおしたものだ。そのいきさつはちょっと興味深い。



2000年発表の「The Construkction of Light」はADATというS-VHSテープ(家庭でテレビ番組を録画するのに使ってたVHSのちょっと豪華版とでもいえば良いか)を使ったデジタルレコーディングによって制作された。当時はS-VHSは放送用途でも多用されており、普及したメディアを転用して安価にデジタルレコーディングができるということで、ADATは90年代を通して大変使われた。現在テープを使うことはないが、ADATは規格としてのみ残っておりプロオーディオ機器もサポートを継続している。

オリジナルの「The Construkction of Light」
問題はこのADATという過渡期のデジタルレコーディングシステムだ。現在のようなクラウド保存なんてない時代。パット・マステロットのドラムはエイドリアン・ブリューの知人のエンジニアによって録音されたのだが、近年亡くなり彼が持っているはずのマスターテープは所在不明となってしまったという。普通のビデオテープにしか見えないなら、うっかり捨ててしまってる可能性も否定できないから恐ろしい。かくしてパットのドラムを録音したオリジナルのマルチトラックマスターは失われてしまった(これまでのクリムゾンのライブマテリアルと同様、将来的に出てくる可能性もあるのだろうか?)。

クリムゾンの40周年記念シリーズはオリジナルのハイレゾ版とサラウンド版を作ることが売りの一つであったのだが、このままでは2ミックスしか残っていないのでさてどうしよう?という話になったときに、パットが新しくドラムを録音しなおす、という解決になった。この結果、作品は新しい命を吹き込まれた。

一聴してわかるのが、パットのドラムがヘヴィネスを増していることだ。現在3人ドラムでやっているレパートリーを1人でやってみるというのも面白い試みだが(とはいえ録音時期からするとリハに上がる前かもしれない)、明らかにオリジナルドラマーとして、またクリムゾンの常とう手段としてレコーディング前のライブという手順を踏まなかったアルバムだったことから、アルバム発表後のライブで練り上げられたドラミングがここに結実しているとみることもできるだろう。

ドラムの音やプレイが変われば当然ミックスも変わるとばかりに、一聴してわかる程ミックスが変わっている。ギターもよりヘヴィさを増し、音像としては自作「The Power to Believe」に近くなっている。それもそのはず、一部でMachineも参加しているのだ。また、各曲間をサウンドスケープでつなぐなどして、オリジナル発表当時はProjecktでできた素材を寄せ集めた感があったものを、よりアルバムとしての統一性を増している。はっきりいって、オリジナルよりも良くなった。

かつてトレイ・ガンは最良のアルバムではないがベストは尽くした、と語っていたこのアルバム、今回のドラムパート差し替え&ニューミックスで新しい評価を手にすることができるかもしれない。

余談だが、ユニバーサルミュージックが、ニルヴァーナもエイジアもサッチモもビリーホリディもコルトレーンもテープを焼失してしまったという話が最近大きな話題になったが、過渡期のデジタルレコーディングの保存は今後の課題だろう。


2017年5月21日日曜日

ロバート・フリップがジョー・ザヴィヌルと話している写真

DGMからのニュースで知りましたが、キング・クリムゾンのロバート・フリップが、ウェザー・リポートのジョー・ザヴィヌルと話している貴重な写真を発見しました。90年代半ばのラジオ番組でのことで、フリップはクリムゾンのリハーサル音源を放送したとのこと。



記事はスペイン語のため正確な内容は不明ですが、フリップが音楽産業について(おそらく否定的に)語ると、ザヴィヌルが「俺はそれら全部のクソが好きなんだよ」と答えたとのこと。時期的にウェザー・リポート解散後なので、ザウィヌル・シンジケートの頃でしょうか。

時間があれば、二人の会話内容について調べてみたいところです。
http://elintruso.com/2007/07/05/hernan-nunez/


2017年4月14日金曜日

ELP: Once upon a time in South America レコード化



2015年に発売された、エマーソン、レイク&パーマーの1993年と1997年のライブを収録した4枚組CDがLP化されるそうです。USのアマゾンではすでに予約受付をしていますが、日本ではまだの様子。LP2枚なのでCD全曲ではなく、1993年のライブのみの収録ですが、トラックは次の通り。

LP1 S1:(Santiago, Chile on April 1, 1993)

  1. Introductory Fanfare
  2. Tarkus
  3. Knife Edge
  4. Lucky Man

LP1 S2:(Santiago, Chile on April 1, 1993)

  1. Hoedown
  2. Fanfare For The Common Man – America – Blue Rondo a la Turk

LP2 S1:(Buenos Aires, Argentina on April 5, 1993)

  1. Paper Blood
  2. Black Moon
  3. Creole Dance
  4. Instrumental Jam

LP2 S2:(Buenos Aires, Argentina on April 5, 1993)

  1. From The Beginning
  2. Karn Evil 9 1st Impression Part 2
  3. Pictures At An Exhibition
  4. 21st Century Schizoid Man
  5. America

2011年7月28日木曜日

レイ・ハラカミ急逝



ネットを徘徊してレイハラカミが急逝したというニュースを発見し、大変驚いた。レイハラカミの音楽は「Red Curb」とRovoのMan Drive Tranceでの共演しか聞いたことがないので、自分はそれほど熱心なファンではなかったが、間違いなく彼は2000年代を代表するアーティストの一人だった。

7年ほど前に京都の西部講堂で行われたP-Hourというイベントの打ち上げの席において、レイハラカミを見かけたことがある。大友良英や菊地成孔やアルフレート・ハルトやカヒミカリィに混じって、どこかで見た顔の人がいる、と思ったら、帰り際に大友氏が「原神くん、またね」と言うのを聞いて、「あ!レイハラカミだ!」と気づいた。ごく普通の平凡な青年という感じだったが、作る音楽にはエレクトロニカや音響派という言葉の先駆けとなる強烈な個性があった。

彼のサウンドは、それこそどこにでもあるようなMIDI音源を使って作られたかのようで、どこにもない音楽だった。メロディアスのようでもあり、そうでもないようでもあり、何というか澄み切った「空気」のようなものを生み出していた。レイハラカミをはじめとして、そうした「空気」を醸し出す音楽家の音楽を表現するために、エレクトロニカや音響という言葉が生み出されたのだった。

しかし、レイハラカミの「空気」の清々しさが矢野顕子とのyanokamiにつながったのは、自分としてはちょっと安直な気がしていた。それはちょうど同時期に坂本龍一がフェネスとアルバム「cendre」を作ったのと似ていて、お互いに似た音の世界観を持ったアーティストが組んでも、余り面白いと思わなかったのだ。そういうわけで、当時音楽雑誌の編集の立場にあり、他の人間よりも先にプロモ盤を入手していたにもかかわらず、yanokamiは聴き込むには至らなかった。

そういえば、yanokamiと言えば、想い出がある。矢野顕子さんにインタビューを取ろうと、ヤマハの担当者に連絡したら、「矢野さんはNY在住で、電話インタビューやメールインタビューはやらないんですよ」と言われて、せっかくの機会なのにインタビューが出来なかった。ところが、同時期のサンレコに堂々とインタビューが載っていてのけぞった。誰かNYまで行ったのだろうか(たぶんそれはないだろうから、業界筋に知られた國崎氏の力によるものだろうか)。ともあれ、レイ・ハラカミのような存在こそ、サンレコ読者の憧れだったに違いない。

まだまだやれることがあったはずだろうに、惜しい。



2011年7月25日月曜日

【リリース情報】MILES DAVIS QUINTET – LIVE IN EUROPE 1967: THE BOOTLEG SERIES VOL. 1



マイルスのボックスものと言えば、中山康樹が激しく批判するように、看板に偽りありの期待はずれのものが多かったが、今回のリリースはこれまでとちょっと異なるようだ。なにしろ、タイトルがBootlegである。しかもVol.1。はびこる海賊版の撲滅と、マイルスの音源を体系的にリリースすることを、ようやくカスクーナが自覚したと言うことか?(マイルスの遺族がいろいろと妨害になっていたという可能性もあるかもしれないが)。

内容は、第2期黄金クインテット(マイルス、ショーター、ハンコック、カーター、ウィリアムス)のヨーロッパでのライブを収録したもので、ラジオ音源から取られている様子。パリ公演もあるが、フランスの放送局は高いロイヤルティを要求する事で知られているため、いろいろと交渉も難航したであろう。ブートレッグとあるが、Disc 2のデンマーク公演は初出の様子。ともあれ、CD3枚組+DVDの収録曲は以下の通り。

MILES DAVIS QUINTET - LIVE IN EUROPE 1967: THE BOOTLEG SERIES VOL. 1
(Columbia/Legacy 8869794053 2)


CD One – Selections:
1. Agitation
2. Footprints
3. ’Round Midnight
4. No Blues
5. Riot
6. On Green Dolphin Street
7. Masqualero
8. Gingerbread Boy
9. Theme. (Recorded on October 28, 1967 at the Konigin Elizabethzaal, Antwerp, Belgium by Belgian Radio and Television [BRT].)


CD Two – Selections:
1. Agitation
2. Footprints
3. ’Round Midnight
4. No Blues
5. Masqualero
6. Agitation
7. Footprints. (Tracks 1-5 recorded on November 2, 1967 at the Tivoli Konsertsal, Copenhagen, Denmark by Danish Radio; tracks 6 & 7 recorded and broadcast on November 6, 1967 at the Paris Jazz Festival, Salle Pleyel, Paris, France on France Inter [ORTF]. Radio Program Producer: André Francis.)


CD Three – Selections:
1. ’Round Midnight
2. No Blues
3. Masqualero
4. I Fall In Love Too Easily
5. Riot
6. Walkin’
7. On Green Dolphin Street
8. The Theme. (Recorded and broadcast on November 6, 1967 at the Paris Jazz Festival, Salle Pleyel, Paris, France on France Inter [ORTF]. Radio Program Producer: André Francis.)


DVD – Selections:
1. Agitation
2. Footprints
3. I Fall In Love Too Easily
4. Gingerbread Boy
5. The Theme
6. Agitation
7. Footprints
8. ’Round Midnight
9. Gingerbread Boy
10. The Theme. (Tracks 1-6 recorded on November 7, 1967 at the Stadthalle, Karlsruhe, Germany by Südwestfunk TV; tracks 7-11 recorded on October 31, 1967 at the Konserthuset, Stockholm, Sweden by Sveriges Radio TV.)


オフィシャルなので、音質はある程度良いだといいが……気になるのは、収録曲の関係か、1公演1CDでまとめられていない点だが、その分、価格が安く抑えられることを期待したい(現在、アマゾンで6000円強)。また、抜粋盤のCDも発売されるようだ。

http://www.milesdavis.com/us/news/miles-davis-quintet-live-europe-1967-bootleg-series-vol-1


HMVのサイトが詳しく内容を書いている。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1107220061/

<追記>
マイルスのオフィシャルサイトでも販売をしている。日本へは送料合わせて4000円程度。アマゾンでもそのぐらいで売られていた時期もあったので、リリースまで値段を見て、どちらか安いほうで買うといいと思う。

You'd better to buy it from official store, because it is the most cheepest. But ocassionary it is also cheep from amazon. Choose carefully.

Je vous conseille d'acheter par le site officiel, parce qu'il est moins cher que les autres. Mais de temps en temps on peut en acheter par amazon moins cher que le site officiel. Choisissez attentivement.

クリムゾンのニューアルバム?「The Reconstrukction of Light」

クリムゾンが現行ラインナップでスタジオアルバムを作る予定はないと発言していることは有名だが、クリムゾンの最新スタジオアルバムと言えるかもしれない作品が登場した。それが6月発売されたばかりの「The Reconstrucktion of Light」だ。これは「The Constr...