2005年12月30日金曜日
2005年2月18日金曜日
Gyorgy Ligeti Edition 3: Works for Piano , Pierre-Laurent Aimard(pf)
いまさらの超定番CDを、今更買う。私とリゲティとの出会いはそもそも10年ほど前にさかのぼり、それは安売りしていた「Capriccio」の楽譜だった。弾いてはみたものの、さほどのうまみも感じられず、著名な作曲家であることも認識しながらも、それ以上の興味はわかなかった。まあ、当時も有名だったのであろうが、その後、もっともっと有名になったのがリゲティだ。俗世間から離れ変化の少ないように思えるクラシック音楽界にも、ちゃんと流行という物も存在するのだ。さて、その10年の時を経て、きちんとした弾き手によって演奏されたリゲティ作品を聞くと、ものすごく不思議な感慨が訪れた。エチュードはおそらくは近年に作曲されたピアノエチュードの中でも、最もおもしろい構造で書かれた作品であるのだが、その構造を意図せずして聞いても十分に楽しい。だが、気が付くと構造を意識してしまう。そのときに訪れる快楽とはなんなのか。それはおそらくは快楽というよりは幾分難渋なものであり、パズルを解くかのようなものだ。おそらく楽譜を前にしながら聞くのが最高の楽しみかたなのだろう。つまり、楽譜の持っていない私のような人間には聞き込みが必要なのだ。
2005年2月15日火曜日
Astor Piazzolla BOX 10CD
ピアソラの異様に安いボックスをタワーレコードで発見した。なんと10枚組1460円である。どうかしている。どうせ適当なコンピレーションだろうと思っていたら、どうやらアルバム集のようにも見える。1枚1枚にタイトルが付いているのだ。だが、やはり1枚あたりに、3つのレコーディングセッションを集めているので、安価コンピにも見える。オリジナルジャケもないし。私はピアソラには体系的な知識を持っていないので、なんとも判断が付かない。ただし、内容は悪くないことは保証できる。ラテン音楽って、半端に聞き込んでも、日本人には全部同じに聞こえてしまうんだけども。
2005年2月13日日曜日
Pierre CochereauのDVD
『Cochereau, Organiste de Notre-Dame :Documentaire issus d'Archives Ina et privées』
こんなものが出ている。日本のアマゾンでは取り扱っていないようなので、FNACから調べてみた。フランス・オルガンシーンは、サン=サーンスやフランクから連綿と続く、教会オルガニストの伝統を今でも保っている。教会オルガニストたちにとって、インプロビゼーションは欠かすことのできない技能だ。コンサートの時だけでなく、ミサの度に、インプロビゼーションをしなくてはならないのだ。ジャズがインプロを云々する遥か昔から、クラシックが忘れたとされるインプロの技術を、体系的に熟成してきた。このインプロビゼーションたるや、伝統芸能だなんて言葉はいっさい通用しない。前衛的でもあり、伝統的でもあり。つまるところ、様式の統一性を語ることすら困難なのだ。それほどまでに演奏者による個性の差が激しい。
コシュローのインプロビゼーションは比較的伝統的な和声に則っているが、それでも十分斬新だ。そもそも、巨匠と呼ばれたオルガニストたちの中で、映像を残した人間はほとんどいない。これはきっと貴重な映像となるだろう。が、まだ買っていない。ユーロ立てか……うーん。
2005年2月11日金曜日
ATOMIC初来日! ほか。
ネタ元:http://www.grinningtroll.com/diary/diary2005-01.htm
ノルウェー・ジャズウィーク | 2005年4月8日(金)~2005年4月17日(日)
- 2005年4月8日(金) Tord Gustavsen Trio @ 新宿 PIT INN [19:30開場 / 20:00開演]
- 2005年4月9日(土) Silje Nergaard @ 新宿 PIT INN [13:30開場 / 14:00開演]
- 2005年4月9日(土) Farmers Market @ 新宿 PIT INN [18:30開場 / 19:00開演]
- 2005年4月10日(日) Farmers Market @ 新宿 PIT INN [13:30開場 / 14:00開演]
- 2005年4月10日(日) [アーティスト未定] @ 新宿 PIT INN [夜]
- 2005年4月11日(月) 全アーティスト @ 愛知万博 [12:00開場~夜迄]
- 2005年4月12日(火) Atomic @ 新宿 PIT INN [19:30開場 / 20:00開演]
※ 上記以外のアーティストも4月11日万博および東京(4月13日~4月17日)に出演予定。詳細は追って発表。
訃報・ジミー・スミス逝去
http://edition.cnn.com/2005/SHOWBIZ/Music/02/10/obit.jimmy.smith.ap/index.html
http://www.concordrecords.com/
ジャズ・オルガン奏者、ジミー・スミスが2月8日に亡くなった。享年79歳。死因ははっきりとしていないが、自然死だという。所属していたConcordレコードによると、遺作となる2つのスタジオセッションをまとめて、『Legacy』と題して2月15日に発売されるという。アルバムは彼の死に合わせて急遽発売されるものではなく、前もってリリース予定に入っていたらしい。アルバム発表後の15日より、アメリカツアーもスケジュールされていたというから、まさに突然の出来事だったのだろう。
ジミー・スミスを知らない人のために簡単に説明すると、ハモンドオルガンをジャズの世界に持ち込んだパイオニア。超絶的なテクニックで、オルガンをジャズのスター楽器に仕立て上げた。足鍵盤でベースを弾きながら、左右の手でピアノと同等の手数の演奏をすると言うことから、「ジャズ界第7の不思議」(マイルス・デイビス)とまで言われた。ピアノをフィラデルフィアのOrnstein School of Musicにて習ったと経歴にあるのだが、これはLeo Ornsteinの開いていた学校だろうか? この学校には若き日のコルトレーンも学んでいる。
ともあれ、合掌。また一人、伝説が消えた。
『大友良英/ギター・ソロ』
http://www.doubtmusic.com/new.html
(ネタ元:DoubtMusicのホームページより)
『大友良英/ギター・ソロ』2004年10月12日@新宿ピットイン+1
エレクトリック・ギターとアコースティック・ギターを持ち替えつつ行われた2004年10月12日の新宿ピットインでのライヴからCD用に8曲をセレクトし、更に1曲、ボーナス・トラックとして「ムード・インディゴ」を新たに録音。9曲のギター・ソロ・アルバムが完成しました。
アコースティック・ギターは非常に美しい曲が演奏されており、従来の大友良英のイメージからはほど遠く、びっくりするファンも多いはずです。逆にエレクトリック・ギターは従来のノイジーで凶暴なサウンドが炸裂する演奏。これが交互に配置されております。彼の従来の作品の中でも異色な一枚となると思います。
doubtmusic / dms-101
2005年2月20日
発売税抜定価:2200円(税込:2310円)
ディジパック仕様:カヴァー部に穴あき(特に深い意味はありません)
発売:doubtmusic 配給:meta company
- Theme From Canary for Shiota Akihiko (Otomo / acoustic) 2:09
- Rig (Otomo / electric) 8:14
- Gomen for Togashi Shin (Otomo / acoustic) 3:54
- Mood Indigo (Ellington - Bigard - Mills / electric) 4:59
- Kazahana for Somai Shinji (Otomo / acoustic) 4:38
- Roulette (Otomo / electric) 4:18
- Misty (E.Garner / acoustic) 4:03
- Cylinder (Otomo / electric) 8:42
- Lonely Woman (O. Coleman / acoustic) 7:26
また,以下の雑誌にレビューが載る予定だそうです。
・ミュージック・マガジン
・ロック画報
・ジャズ批評
・CDジャーナル
・Intoxicate(タワー発行のフリーペーパー)
・オーバーグラウンド
・Invitation
Otomo Yoshihide’s New Jazz Ensemble Specal featuring Kahimi Karieが,NHKのライブビート出演
http://www.nhk.or.jp/livebeat/kanran/index.html
2005/03/03(02/24 応募締切)
Otomo Yoshihide's New Jazz Ensemble Specal featuring Kahimi Karie / 降神 / 湯川潮音
観覧をご希望の方は、必ず『往復ハガキ』でお送りください。折り返し入場券をお送りします。
原則として1枚の入場券で2名の入場となりますが、希望者多数の場合は、1枚につき1名、さらに多数の場合は抽選とさせていただきますのでご了承ください。ハガキは1人1通までです。
★収録はすべてNHK渋谷505スタジオで行います!
締め切りは2月24日までとのこと。はがきを送るとかなりの可能性で当たるイベントだけに興味のある方は応募を。
2005年2月9日水曜日
Jonathan Powellが今年もOpus Clavicembalisticumを弾くらしい
http://www.siba.fi/fin/konsertit/konserttisarjat/tapahtuma.php?event_id=1150
ソラブジ弾きの異名を取るピアニストは何人かいるが,パウエルは筋金入りらしい。2003年,2004年に続けて,今年もOpus Clavicembalisticum全曲を演奏するようだ。この日付の読み方が正しいなら,3月12日にヘルシンキのシベリウスアカデミーで演奏するとのこと。恐ろしいことです……。
ここによれば,Feinbergのソナタ全曲を録音したピアニストの片割れ,Christophe Sirodeauとも活動を共にすることもあるとか。こういう人は何でつながるんでしょうね。
2005年2月8日火曜日
坪口昌恭・津上研太デュオ(ゲスト・菊地雅晃)@中目黒・楽屋
代官山に所用があったので、ついでに、中目黒の楽屋(らくや)に、坪口・津上デュオを見に行った。京都に住んでいる友人がたまたま席にいたので、ものすごいびっくりした。初めて行った会場だが、広さは上々、食事をしながら音楽を聴けるタイプの店で、客の入りはほどほどだったので、非常によい位置で演奏を聴くことが出来た。ライブは、スタンダード中心の構成。
津上研太:Sp. & Alto Sax
坪口昌恭:Ac.Piano
菊地雅晃:Ac.Bass(Guest)
最初の方、曲忘れました。
- If I Should Loose You
- Corcovad
- All The Things You Are
- Like Someone In Love
- Framenco Sketches
- Comfirmation
- Blue Monk
ライブの後、出演者とおしゃべりする機会がありましたが、菊地雅晃さんがかなりの近代クラシック好き。メシアンとかスクリャービンとか。交響曲第3番「神聖の詩」の緩徐楽章をカーステで聞いているとか、ジャズマンとしては(ふつうのクラシック好きとしても)変わっているのではないでしょうか。ジュージ・アンタイルの「バレエ・メカニック」の話とか、接点が多くて、大変楽しかったです。
Olivier Messiaen ,Prelude pour orgue
『メシアン:オルガンのための前奏曲』(3060円)
メシアン没後の1997年に,イヴォンヌ・ロリオ夫人によって発見された作品。なんでも,師匠であったマルセル・デュプレ風の激しい作品とか。フランス・ロマンティックオルガンの作風を受け継いでいそうです。
グラナドス・ピアノ曲全集
ラローチャによる監修。フランク・マーシャル音楽院による決定版と言っても良い内容ではないでしょうか。普通に買おうとしても絶対に手に入らない曲ばかりのようです。スカルラッティの編曲なんて,全然知らなかったよ! ただし,『ゴイエスカス』が2分冊であるなど,校訂報告がたくさんページがあるのかもしれませんが,1冊6000円前後と,やはり割高に感じます。初期作品などを含め,本当に弾くべき価値があるかどうかは人それぞれと言ったところでしょうか。サスティンペダルの指定を拍ごとに,キッチリ指定したグラナドスなので,これらの校訂が直筆譜からどのように反映されているかが気になります。
Reynaldo Hahn, Portraits de peintres: Pieces d’apres les poesies de Marcel Proust
元祖嘆美系フランスピアノ曲作曲家,レイナルド・アーンの曲がいろいろ復刻されているようです。『画家の肖像』(3730円)は,プルーストの詩に基づくピアノ曲。キュイプ,ポッター,ヴァン・ダイク,ワトーなどが題材になっています。一種のパスティッシュですね。これは抜粋ですがCDでも出ています。
『Rarities of Piano Music at Schloss vor Husum, vol. 9 from the 1997 Festival』
3月には日本盤の最新録音も出るようです。こちらでは全曲録音されているようです。
『アーン:ピアノ曲集』
昔,Valoisから出ていた,Sermetの連弾/2台ピアノ曲集は結局頓挫したまま……。と思っていたら,再発されていました。でも,やっぱり残りは録音してくれないのね。
『Hahn: Oeuvres pour deux pianos』
2005年2月7日月曜日
TONICがやばいらしい
ニューヨーク・ダウンタウンシーンを形成するのに、大きな役割を果たしたライブハウス、TONICが立ち退きを迫られているという。残り数週間の間に10万ドルを集めないと立ち退かなくてはならないとして、寄付金を集めているのであるが、クレジットカード決済やPayPalにも対応しているという。そして、寄付金の収集状況がホームページで公開されているのだ。なんともサイバーな時代になったものだなあ。ちなみに、このライブハウスの常連は、John Zorn一派のロフトジャズ/インプロ系など。
HELP SAVE TONIC!
Since 1998 Tonic has been a haven for creative music. We have helped nurture the vital community of musicians and audiences who keep this music alive. Now we are in danger of closing and ask you to help us keep Tonic alive.
Over the past few years we have suffered a series of blows: our rent has doubled since 1998, our insurance costs have tripled, we’ve been robbed, and we’ve been plagued by the expense of maintaining a building in ill repair ? including the collapse of our main sewer line.
Any of these things would be challenging on their own but together they’ve taken a more serious toll and we are now facing the threat of eviction.
A number of outstanding musicians have come forward to help save Tonic and throughout February we will be holding a series of fundraising concerts. If Tonic has been an important venue to you, we ask that you please attend as many of these concerts as possible.
Those who cannot attend but would like to help, please consider making a contribution.
For Tonic to survive we will need to raise upwards of $100,000 in the next few weeks.
Only with your support can Tonic continue playing its role in presenting this important music to its fans.
Our deepest thanks.
What you can do:
attend the benefit concerts
contact us to make a contribution or get involved
NEW! make a contribution online via credit card
NEWER!
write a testimonial about why Tonic is important
spread the word
2005年2月5日土曜日
AIR-CD-9084. Sorabji, Fantasia ispanica, Jonathan Powell, piano
Jonathan Powellによる最新のSorabji録音。Fantasia Ispanicaは5楽章構成で1時間を超えているようです。イギリスでは12月に発売しているようですが、日本はまだでしょうか。アマゾンではとりあえず入荷はないようです。
http://www.altarusrecords.com/News.html
AIR-CD-9075 Sorabji, Opus Clavicembalisticum, John Ogdon, Piano
Kaikhosru Sorabji: Opus Clavicembalisticum
とうとう再発。分割されていた「Theme and 49 Variations」を結合したため、5枚組になっているようですが、値段は据え置きとのこと。アマゾンでは9000円前後で売っております。音源のリマスターもされ、ブックレットも最新情報を盛り込んだりしているようです。
Sorabji: 100 Transcendental Studies, vol. I BIS
Fredrik Ullenによる完全録音。すでにコンサートでもいくつかレパートリーとして弾いているようで、完成度は高そう。CD7枚になる予定で、2007年までバラで発売していく予定のようです。ライブで弾いたときの録音が以下から聞けます。
http://www.fredrikullen.com/recordings.htm#solo
ここでは、ブックレットに掲載予定と思われる、ライナーが読めます。
http://www.fredrikullen.com/sorabji.htm
また、今まではアムランによる1~20番までの浄書譜しかなかったのですが、Alexander Abercrombieなる人物がコンピューターによる演奏用譜面を作成したとのこと。Sorabji Archiveから入手できるとありますが、Webの方ではそのような記述がないです。Hintonへ直接問い合わせた方がよいでしょうね。
http://www.music.mcgill.ca/~jwapnick/sorabji/sor_scre.html#pno
ちなみにUllenの今後のレコード発売予定は以下の通り。相変わらず、近現代ばかりです。
2003-2007: complete Transcendental Studies of Sorabji (7 CDs)
2004: George Flynn, Trinity (2 CDs)
Gyorgy Ligeti: Etudes 17 and 18
2005: Alfred Schnittke, complete solo piano music (2 CDs)
Arvo Part, complete solo piano music (1 CD)
2006-: Charles Ives, complete solo piano music
クリムゾンのニューアルバム?「The Reconstrukction of Light」
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