2008年5月5日月曜日

ビジュアル系とヤンキー



「ヤンキーとファンシーは日本の心である」とは故ナンシー関の名言であるが、日本文化のメインストリームにはこの2つの要素が色濃く刷り込まれていることを実感せざるにはいられなかった。……というのはX JapanのHideを追悼するイベント「Hide Memorial Summit」である。私はこの様子をwowowで見たのだが、その横溢するヤンキー臭、そしてドメスティックぶりには唸らされた。


たとえば、YoshikiなりToshiが絶叫する言葉。「てめぇら最高だぜー」「腹から声を出せー」とか。これはそのまま特攻服を着たニイチャンたちが叫んでも全く違和感がない。風になびく旗指物は、暴走族の旗以外の物に見えるか? 菊地成孔氏いわく、「ヘヴィメタルは大音量のベートーベン」だそうであるが、ヴィジュアル系の音は西洋クラシックよりもむしろ、そのダサかっこいいメロディは演歌を思わせる。終いにはギターを床に打ち付けて破壊する様も、まるで田を耕す農民のように見えてきてしまった。


……などという馬鹿なことを考えてしまったが、それにしても、私の周りには当時はXに全く興味がなかったのが、復活コンサートでなぜか興味が湧いた(あるいはまぁ許せるかなという気になった)という周回遅れの人間が少なからずいる。これはどういうことだろうか、非常に興味深い現象である。





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