この水、いわゆる硬水で、源泉はイタリアとフランスの国境付近。味の系統はコントレックスに近いのだが、より飲みやすい。気のせいか、やや塩味が感じられる。しばらく飲んでいるうちに、薬を飲むために水道水を飲んだら、余りに味と臭いがひどいこと愕然とした。寝る前に冷やした水を飲むのを日課にしているのだが、水道水を飲んでもこれまで何も思っていなかったのに。一度分かってしまうと、とにかくすべてが気になりだした。
そんな折、アマゾンVineプログラムで水をもらえるらしいので、注文してみた。こちらフィジー・ウォーターと言い、は源泉はフィジーの地下水で、水圧を利用することで開封まで一切外気に触れていないという。クールマイヨール以上に根が張る高級水だ。味の系統は軟水に近い。最初飲んだときは「甘っ!」と感じたが、それはクセが全くないせいのようだ。ほのかな風味も感じられた。飲み続けるにつれ、すっきりとした味がとても気に入った。クールマイヨールとは全く違うが、これも美味しい水だ。
さて、前置きが長くなったが、ここからが本番。あるクラフトビール専門店にて、お客さんと会話下内容を紹介したい。ビールと水の関係についてだ。
クラフトビールというのは、いわゆる大メーカーによる大量生産品ではなく、職人による手作りビールのことだが、実は日本のクラフトビールのレベルは結構高い。香りが芳醇で、味も素晴らしい。ただし、生ビールのため鮮度が命と言うことで、複数種類を置いている店は少ない。自分の行きつけは、クラフトビール専門店の走りだった店で、常時10種類ぐらいのビールを置いているのだが、味にうるさいお客は「~の味、最近変わったね」ということを言っていたりする。そんな発言の中で気になったのが、水とビールの関係だ。
ヨーロッパの水は硬水が多いのに対し、基本的に日本の水は軟水である。というよりも、日本人の好みが軟水向きというか。軟水で造るビールは、基本的に甘くなるのだという。硬水で作ると逆に、きりっとした輪郭のハッキリした味になると言う。ここら辺記憶が曖昧だが(酔っていたので)、試しにと言うことで硬水で割った酒か、あるいは硬水で作ったビールか何かをごちそうになり、たしかに味のベースが全く違うことに気づいた。こういうのは一度気づいてしまうと、とにかく味が気になり出すのだ。あるビールを飲んでは、うーん味が柔らかい、とか、こっちは締まってるな、とかそういう風になってしまった。おそらく、水割り(トワイスアップも含む)も硬水と軟水で相当違ってくるのでは無かろうか。きっと氷も統一しないと……などなど。
自分は、広まってしまった放射能をことさら気にしていても、もはやどうしようもないと半ばあきらめ気味なのだが、一連の問題で水の味や質に目が向くようになったのは怪我の功名というか、一つの収穫だったと思う。
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